妖精さんたち

なんか、むしゃくしゃしていて、すっきりとかっ飛ばしつつ、カタルシスを感じて、ズーンと来るけど、読みやすい本が読みたくて、沖方丁に手を出しました。
この前読んでいた、オレイン・シュピーゲルと対になる、空飛ぶ少女たちスプライトシュピーゲル


紫の鳳(アゲハ:蝶の羽)、青の乙(ツバメ:蜻蛉の羽)、黄の雛(ヒビナ:蜂の羽)の三人が、近未来のウィーンの空を駆け巡り、テロリストと対峙して行きます。
が、やっぱり沖方さんですから、一筋縄でいくはずもなく。
弾幕どっかーん、爆弾どっかーん。
飛び散る血しぶき、ぶっちぎれる腕、足。
トラウマは重くのしかかり、宗教観の軋轢によるテロは果てしなく。
これ、ラノベだよね?富士見ファンタジア文庫だよね?ハヤカワちゃうよね?*1
オレインシュピーゲルに比べて、「=」とか「/」とか記号を多用したり、文章のルビが爆音だったりと、活字特有のリズム感で、空を翔る疾走感満点。
BGMはミニマルな感じが良いなー。
もやもや感は残る物の、それは作品内の設定としてであって、作品として引っかかる部分は少なかったと思います。
オレインの2巻で共闘しているシーンもあるので、やっぱりこっちも追っかけるか。

*1:早川だったらこんな程度じゃ済んでないと思います…