縮小する都市の未来

秋葉原のUDX(AKIBA_SQUARE)で行われているS×F@Aのトークインに行ってきました。
基本は縮小する都市に関する都市工学論(?)なのですが、昨日のテーマは「コミュニティに根ざした情報デザイン」と言う事で、過疎化する郊外都市でのコミュニケーションモデルに関するものでした。(乱暴に要約し過ぎ)

ディレクターは渡辺保史さん。
アクセスが禁止されています:@nifty
以前「情報デザイン」に関する講義を受けたのですが、そのときは印刷やWEBといった分野内においてでした。同じテーマでも「都市」を中心に考えたときでの、見える物の違いが興味深かったです。


ゲスト(?)は三人
慶応義塾大学の加藤文俊助教授
加藤文俊研究室 ::: fklab
ひとびとの集まる「場」をテーマにフィールドワークを展開。カメラ付きケータイを使ったフィールドワークとか、iPodを使ったPod Walkingと言う試みは、楽しそうだなーと。(せっかくなので聞きながら街歩きしたいなぁ)
時代の経過とツールをとてもうまく融合させた研究手法は、教えを受けている今の学生さんがうらやましいと思いました。(たとえ10年前に知っていたとしても、慶応なんて行けないけど…)

ヨコハマ経済新聞編集長 杉浦裕樹さん
ヨコハマ経済新聞 - 横浜都心臨海部のビジネス&カルチャーニュース
新聞って言っても、ネット上で自発的に始まった情報コミュニティ。公共主導の物かと思っていたら、民間(というかインディーズ的な試み)だったそうです。それが今や公的認知をされて、多方面に広がっているとか。
「経済新聞」というモデルを構築し、あちこちの都市から自発的に展開が広まっているみたいです。それぞれがつながって、広がって行く横軸と情報発信続けて行く縦軸でより協力なコミュニケーションが生まれてる。すごいよね。

千葉大学大学院 鳥巣智行さん
現役大学院生で、デザイナーで、習志野市の都市デザインプロジェクトのプロデューサー。今時の若者と来たら、なんて行動的でクレバーなんでしょう。
街中を巻き込んだプロジェクトは「お祭り」的な勢いを持って、それをとてもスマートでホットな手法で構築していたように感じた。惜しむらくは、「継続」出来なかった事?でも、都市にとっては良いカンフル剤にはなったんだろうね。


プレゼンテーションの後は、参加者が8人くらいのグループに分かれてワークショップ。ディレクター渡辺さんのテーマ「函館」をモチーフに、新しいコミュニケーションツールについて考察する。
ワタシの参加したテーブルってのが、とてもハイレベルな人がたまっちゃっていたところで、内心冷や汗だらだらーーーーーー(きゃーーー)
人口減少に伴い、空洞化するコミュニティ。主な産業を観光にたより、観光地以外の地元商店街は閉鎖し、人々は郊外にできた大型ショッピングセンターに向かう。若者は都市へ移転し、残されたのは高齢者のみ。(書き方が酷いな…ごめんなさい)
そんな現状において利用されるコミュニティウェアとは?
Webやデジタルメディアを使った案を出してきたチームも多くありましたが、私たちのチームはメディアリテラシーの高くない住人も包括的に利用できるメディアと言う事に念頭においていました。
また、一回限りその場限りにならない、継続して使い続けるツールである事、つまりすべての世代の住人が日常に習慣的に使える物である事を考慮。
1時間のディスカッションで出てくるハイブロウなコメントの応酬で、理解するのもいっぱいいっぱい。会話に混ぜてもらった事が、ありがたくて涙が出てきます。
結局、まとめのないままにプレストは終わったのですが、内容の濃い1時間にものすごく充実感を感じました。

いろいろ学ぶ事の多いトークインでしたが、特に印象に残ったのは
自分ごと、他人ごとの間に「自分たちごと」というレベルの関心を持つ事。
ブレストの最後の感想メモで、同席したI川さんが書いておられた「web2.0からリアル2.0へ」という言葉でした。
リアルに意見をぶつけ合う事の、有用性を重く感じたイベントでした。

来週の金曜日は、都市論に関するトークインです。
こっちも楽しみー。