サイコパス:来るべき世界


アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」

ノイタミナのアニメ1期も2期も大好きで見てました。

制作の人たちって、本当に私と同世代で同じような作品を見て、影響を受けてきたんだろうなーっていうのが一貫した感想です。

ディックとか、オーウェルとか。
ギブスンは好きで影響はあるけど、あえてサイバーパンクっぽさ入れてない印象。

特に2期はオーウェルの1984で描かれた管理された社会観をかすごく強く感じた。
ググってみたら、やっぱり言及している人多い。

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

 

 作中で言及あったかな?槇島なら読んでそう。

 

で、映画。

私は二日目に見たんですが、前評判とか初日見た人の感想とか聞いていたんですが、実際見ると全然違った。

監督の人が苦笑したのもわかる気がする。

確かに、1期・2期あっての狡噛&朱、狡噛x宜野座って言いたくなるところはわかるけど、ぞれを全部すっ飛ばしてものすごく良くできたポリティカル・フィクションだったと思う。

日本で確立されたシビュラシステムと、発展途上国にそれをコピーしようとする試み。
システム導入に伴って政権を簒奪しようとする軍部、どさくさ紛れに国ごとシステムの支配下に収めようとするシビュラの意思。

特にシビュラは1期の「免罪体質者」から、2期のカムイの集団意識を経て、システム輸出っていうのが大きな流れになってるのかな。

twitterでも書いたけど、

  • シビュラの中にあって真正面から戦う人
  • シビュラの檻から外れてシビュラに戦いを挑む人
  • シビュラと折り合いをつけることで社会を守ろうとする人
  • 盲目的にシビュラを信仰する人

っていうわかりやすい対比ができていた。

ドミネーターで執行するデコンポーズ、軍の重火器による殺戮、ボディコンタクトの殺人。それぞれの対比もわかりやすく描かれていたと思う。
戦う人と戦わない人、高みの見物をする人っていう対比もわかりやすかった。

狡噛x宜野座ってBL視点で見るより、シビュラの外に出た人と中で戦う人って見た方が面白いかなーって思うのですよ。

個人的には、一旦国外に出ることを拒否された宜野座がどうやって禾生と霜月を説得してシーアン派遣を勝ち取ったかのエピソードを入れて欲しかった。
これ入れたら、あと15分は伸びただろうなー。でも、宜野座の「折り合いをつける」スタンスっていうのをもうちょっと説明するエピソードが見たい。

今回のベストアクトは間違いなく志恩さん!!ラジー賞はニコラスww

 

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

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寒い夜には、電気羊が欲しくなりますね。アマゾンで売ってないですか?