タイムスパン

基本的にせっかちです。目の前の事が完成して満足するタイプなので、何年もかかる大きなプロジェクトをやり遂げるという緊張感には耐えられないと思います。


先日放送されたテレビ番組「 歴史ミステリー特別企画 バチカンに眠る織田信長の夢」を録画しておいたのをやっと見終わりました。*1
メインは安土城の建立と安土城を描いた屏風の行方を探すと言う物だったのですが、ある種「トンデモ」的な要素を含みながら信長の生きた戦国時代をわかりやすく説明していました。
「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」とせっかちの代表のように言われる織田信長ですが、天下統一という大事業を成し遂げるまでには何十年もかかってるんですよね。尾張の大名の出自で、一応高い身分には生まれているけど、いきなり天下狙えるほどの地位にはなくて、周りの国に戦争しかけて、他の大名を懐柔してと、ものすごーく戦略的に周りを固めている。当時は朝廷の力ももっと強くて、足利幕府だって名前だけとはいえ幕府としての威厳を持っていたし。いくら財力と兵力を持っても「認められない」と意味のない時代に、政略結婚や戦争でコネつけて、脅して賺して、実質的に自分の立場を上げて行くって、せっかちな人間ができる事じゃないですって。
隣の都市まで往復1週間、ヨーロッパ行って帰ってきたら1年以上なんて時代ですもの。手紙も無事に届くかわからないし、伝令が途中で殺されたり、使節船が難破しちゃうかもしれない。ものすごく鷹揚に構えて、繊細な策略を練ってたんだろうなー。(まぁ、参謀はいたと思うけど)
今の時代だって、どれだけ情報のスピードが速くなって、2日あればヨーロッパに行って帰って来れる時代だと言っても、大きな事を成し遂げるにはそれなりの時間と手間がかかります。何ヶ月も掛けた綿密な戦略あってこそ、一瞬の早業で勝負が決まる訳で。


そう思うと、私の我慢できるタイムリミットって短すぎる。プライベートでも仕事でも。
メールの返信とか、電話のコールバックとか。
ちょっと大きい物を作りたいと思っているときに、見ちゃった番組だから、番組の意図とは離れたところに関心を持ってしまったかも。


それにしても最後の「Open the Window!」
vistaの宣伝だったって事には笑わせていただきました。

*1:毎晩寝る前にHDD録画を流しっぱなし→寝落ち。また翌日覚えているところから見直し、を繰り返して、4日も掛けた…