PM14:24 OSAKA

パターン・レコグニション

パターン・レコグニション


舞台は2002年。
ギブソンにしては珍しい、製作時の「現代」。今は既に2009年。
ブランドロゴアレルギーにして、次にくる流行を見極める目を持ったヒロイン「ケイス・ポラード」が、ネットの動画投稿サイトで話題になっている短編映像集「フッテージ」の謎に迫って、ロンドン/東京/ロシアを飛び回る。
出てくるアイテムも、場所も現代の*1どこかと何か。
ケイスのブランド嫌いは、かなり共感できる部分があって、入り込みやすかった。
(だからといって、トミーフィルフィガーでパニック障害を起こすほどではないけど。)
ネットワークを巡って最終的に世界的な大風呂敷になるのは、相変わらずのギブソン節だなーと。
でも、911の影響を色濃く受けていたり、出てくる場所が自分のよくいっている場所だったり(新宿歌舞伎町とか、日比谷とか。)
特に日本の描写で本郷*2や渋谷の公園通り辺りは、多分しっかり取材したんだろうと思われるあたりがうれしい。

2002年冬
ケイス・PはロンドンのスターバックスiBookをモバイルフォンにつないで、世界につながっていた。
渋谷パルコで買ったブーツを履いて。
2009年冬
ワタシは大阪のスターバックスMacBook無線LANで世界につながっている。
偶然にも同じ渋谷パルコで買ったブーツを履いて。
ワタシはギブソンの描いた世界の少しだけ先にいる。

ちょっと不思議で、面白い。
次は

スプーク・カントリー (海外SFノヴェルズ)

スプーク・カントリー (海外SFノヴェルズ)


これも、近い現代のストーリーらしい。
楽しみ。

*1:むしろ少し以前の

*2:なんて超ローカルin東京