地続きの未来(暗黒編)

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)


読了しました。
通勤時間というものがほとんどなく、意識的に読書時間を確保しないと一気読みで着ないワタシには辛い内容。
帯で、宮部みゆきさんが

私には、3回生まれ変わってもこんなにすごいものはかけない!

と書いていた通り、面白いんだけど宮部さんとはベクトルが違いすぎる。
正直読んでいて怖かったです。*1



地続きの未来のアメリカの特殊部隊の一人「クラヴィス」が主人公。
言葉を操って各地に紛争を起こすテロリストをおいかけ、世界中を駆け回る。
途中、仲間は次々と戦死し、それ以上の的を、少年少女兵士を義務的に殺して行く。
任務を遂行するための、メタフィジックカウンセリング、戦闘中に負傷しても痛みを「認識」しても「感覚」しないドラッグ的療法。
クラヴィスはヒーローではない。
脳死に至った母親の延命措置を続行するかに着いて悩み、作戦中に、作戦後に命を落とした同僚に関して深く思考する。
読んでいて、振りかざす「正義」ってなんだろうと考えました。



コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア

コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア


ワタシはゲームへたくそなので全くこの系統のゲームには手を出さないのですが、事務所でみんながやっているのを見ているのは嫌いじゃないです。
でも、虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)はこのゲームに置ける作戦の裏面を描いたストーリーなんだろうなと、思わずにはいられません。*2

*1:残虐描写は多かったのですが、ホラーとかスプラッターとかとは別の次元で

*2:と思っていたら、作者の方は「メタルギアソリッド」のノベライズなんかも手がけてらしたようです。さすがですね。