そして未来

S-Fマガジン 2011年 08月号 [雑誌]

S-Fマガジン 2011年 08月号 [雑誌]


8月号。
特集:初音ミク
すごくすごく、今まで出て来た中で一番しっくりくる初音ミク特集でした。

飯田一史さんの「ミライのクルマ〜未来派からミクへ」
音楽からヤマハのたどって来た、テクノのたどって来たミクへいたる道程。
SF、レイ・トーエイをはじめとしたSFモチーフとしてのバーチャルアイドルとしての立ち居値。
すべてひっくるめていまの「初音ミク」があるってこと。
多分ワタシの世代は、そのまっただ中を同時に成長してきた、とても恵まれた世代だってこと。
自分が説明したくても上手くまとめられなかったことが、凝縮されていた。

そういう意味では泉和良さんa.k.aジェバンニP「DIVAの揺らすカーテン」は真正面からみくと向かい合っている印象。
20代前半の友達が共感できたと言っていたのもわかる。

大御所、山本弘さんの「喪われた惑星の遺産」、野尻抱介さんa.k.a尻P「歌う潜水艦とピアピア動画」はミクと一緒にダンスをしながら作り上げた感じ。
SFの人たちに愛されてるなー。可愛がられてるなーっていう印象。大好き。


で、それよりも嬉しかったのが、神林長平さんの「いま集合的無意識を、」
亡き伊藤計劃さんとの対話という形を取って、after311のSFの可能性を探る。
涙出そうになった。
「完璧な涙」コミカライズの東城和美さんも大好き。
ずっと前に、単行本のあとがきで「完璧な涙」のイメージイラストを描いておられたように記憶する。*1
自分が思っていた通りのイメージでマンガになってて、感激。

この号は宝物になる。

あいどる (角川文庫)

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完璧な涙 (ハヤカワ文庫JA)

完璧な涙 (ハヤカワ文庫JA)


完璧な涙 1

完璧な涙 1

*1:確証なし。曖昧