箱男と言ったら安部公房ですが、箱に入った少女のお話。というか箱になった少女?
- 作者: 松本テマリ,(原作)芝村裕吏
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2011/06/01
- メディア: コミック
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父親の運転する車で交通事故になり、脳だけが助けられ箱につながれた女子高生と助けた医者のお話。
見てくれは黒い箱なんだけど、医者に恋してドキドキするし、怒ったらぷしゅーって湯気吹き出すし(これは意思表明用として医師が取り付けた)
基本コミュニケーションは音声。
視覚はカメラを通して。
意識は女子高生のまま。
あまりにも普通の感覚のまま、普通じゃない環境に陥ったノリコ。
少女の思考実験のために協力する、天才数学者オタポン(?AIとゲームの専門家)
もっとSFチックにできるとも思うんですが、乙女っぽくもならず、かといってSF好きが投げるようなテキトーさもなくて、テンポよくいろんな要素が地理ばってる感じです。
少女のほんとの姿(イラスト)が1枚もないところ//シルエットのみ
医師が2週間不在だったときに意識を閉鎖した描写//本人いわく寝ていた
「心の所在」をどこに規定するかという意味で、SFチックな素敵なお話だと思います。