ゲキ×シネ

映画に入れちゃっても良いのかなー?
ミュージカル(?)舞台を撮影・編集して劇場公開用にした403 Forbiddenを見てきました。@新宿バルト9
近くにあるのに初めて足を踏み入れたバルト9は、シートも柔らかくて広くてとても居心地が良かったです。


ゲキ×シネ朧の森に棲む鬼は、劇団☆新感線が市川染五郎主演で制作した舞台。
14台のカメラによる撮影を、映画館のスクリーンに耐えうる映像に編集。
映画ではあり得ない3時間半のストーリーと2500円という価格設定…。


いやー、ものすごかった。
1幕だけでも100分以上アリ、下手な映画並みのボリュームがあるのですが、時間が気にならないくらい集中してあっという間でした。映像もものすごくまとまっていてキレイ。舞台なので、セットに限りもあり、場面の転換は映画のように行かないまでも、照明使いや道具使いで全然違った雰囲気で見えて、見劣りする感じはなし。舞台としてみるより、アップや引きでメリハリができて、細かい部分もわかりやすかった。
舞台を見たことのある人は、2倍美味しいんだろうなー。

ストーリーは、シェイクスピアのリチャード3世を下敷きにしているものの、いわゆる新感線の「いのうえ歌舞伎」。
日本っぽい和ファンタジーの世界を舞台に、主人公ライ@染五郎が舌先三寸で人々を手玉に取り、成り上がっていくという、ピカレスクロマン。主人公はトコトン悪い人です。
翻弄される弟分キンタ@アベサダヲ、ヒロイン3人、みんながみんなそれぞれのストーリーをうまく紡いでいて、過不足なし。たたみかけるようにすべてがつながって、最後は黒いカタルシスですっきり終わって、脚本すげーーー。演出スゲー。
成り上がるごとに変わっていくライの衣装と、どんどん自信過剰になっていく表情が壮絶さをまして、染さま〜♪とめろめろしちゃいました。さすがの歌舞伎役者で、見栄の切り方がすごい。目線がすごい。殺陣がすごい。

新感線はエンターテイメントてんこ盛りですが、映像編集のおかげも相まっていつも以上にてんこ盛り感強かったです。
これは、ぜひも見ておけ!とおすすめできます。