ダイイング・アイ

ダイイング・アイ


読了しました。
なんだか微妙な作品でした。
ミステリーとしては???って所も多かったんですが、ドラマとしての展開が良いのでぐんぐん読めてしまうんですよね。
2時間ドラマなんかであったら、ミステリーの怪しい部分には目をつぶって楽しめるかもと思いました。


タイトルの「ダイイング・アイ」の通り、交通事故で死なせてしまった女性の断末魔の視線がキーになっています。
そこに、主人公の勤める麻布のバー、かつてつとめていた銀座のバー、カクテル、それぞれの住むマンション、そしてマネキン。
なんだか、それぞれのパーツばかり際立ってしまってるんですよ。
ものすごくもったいない。
ヒロイン留璃子が、行動に至るきっかけとなった事由も、なんだかなぁ…と説得力にかけ。その理由にするなら、もう少し前フリが欲しかった。
すべての要素が後付け後付けで出てくるので、推理・サスペンス物としては片手落ちな気がします。


だからといって、つまらないかと言うとそうでもなく。
先述したように2時間ドラマとかだと、緊張感があって、良い感じにお色気入って、充分楽しめると思います。
視覚的なネタ(マネキンとか留璃子の表情とか)もうまく見せる事ができるんじゃないかしら?