左手首にココペリ

若い頃はっていうと、めちゃくちゃ年寄りみたいですが。

ちょうどシルバーアクセサリーが流行った時期にやんちゃ時代を過ごしたので、ご多分に漏れずネイティブアメリカンジュエリーにハマっていました。

関西に居た頃、お仕事大好き、帰宅時間が深夜(と言っても22時くらい。9時から働いていたので残業3時間位か)に気分転換に繁華街の裏道を散歩していたのですが、その折によく覗いていたお店がありました。

店舗名は残念ながら覚えていないのですが、現地で買い付けられたいろいろな部族のアクセサリーが並んでいました。

私はターコイズブルーが好きだったので、最初に買ったのは四角いターコイズのペンダント。

その後、ホピ族の模様の意味に興味を持ってちょこちょこっと調べてみたりして。

シルバーアクセサリーは銀そのものが魔除けだったり、神様を刻印してあるので『お守り』だったりするのですよね。

だからこそ『相性』みたいなものがあるようで、「これいいな〜」と思っても次の給料が入ってくるのを待っているうちにどなたかの手に渡ってしまったり、「すごく良いな」と思ってもなにかもう一つお財布が開かなかったりと。

そんなことを考えているうちに、私にも出会いがありました。

ココペリと雷の模様を彫り込んだバングル。

シルバーの地に彫り込みは黒く染めてあって、幅は1.6cmほどあって、女性の手首には少しゴツめのデザインです。

当時の私にとっては即決で「買う」とは言えない金額でしたが、運の良いことに経費払い戻しの小金が財布に入っていました。

「これ、いただきます」

なんとなく「このバングルは私のものだ」という意味もない確信で、払い戻し経費はシルバーのバングルになって、私の左腕に収まることになりました。

その後、仕事もプライベートも忙しくも楽しい日常をココペリと過ごし、死なない程度に幸運にそれなりの大人()になりました。

自分のファッションセンスも変わり、バングルを日常的にすることはなくなったのですが、この自宅お籠り期間で発掘。

真っ黒に変色していたのを、アルミホイルとお塩の酸化還元できれいに戻し、もう少し磨けば元のシルバーに戻るところまで復活させることができたようです。(自粛期間が開けたら銀磨きの道具を買いに行きたい)

ここ数日、私の左腕には豊穣の神様ココペリが踊っています。

 

 

プラネタリウムの外側 (ハヤカワ文庫JA)

プラネタリウムの外側 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者:早瀬 耕
  • 発売日: 2018/03/20
  • メディア: 文庫
 

 こちらも、本棚の整理で発掘した一冊。

もともと付箋だらけだった本に、再読で新しい付箋が増えてハリネズミのようになっています。